仮想マシンをエクスポートする
システムから仮想マシン (VM) をエクスポートして、ネットワークにマウントされたフォルダ (つまりディレクトリ) または USB デバイスに VM のイメージを保存します。ztC Edge システムから VM をエクスポートすると、VM イメージを別のシステムにインポートしたり、同じ ztC Edge システムへインポートし直して元の VM の復元や複製を行えるようになります。エクスポートした VM は元の VM のバックアップとして機能します。このトピックで説明されている手順で ztC Edge システムから VM を直接エクスポートできます。
VM のエクスポートを準備するには、エクスポートした VM を環境内に保存するための USB デバイスを挿入するか、ネットワーク マウントされたフォルダを作成します。USB デバイスを使用する場合、システムの現在のプライマリ ノード ([物理マシン] ページに noden (プライマリ) として表示されます) にデバイスを挿入します。フォルダを使用している場合、Windows 共有またはネットワーク ファイル システム (NFS) エクスポート用にフォルダを作成します。Windows 共有は Common Internet File System (CIFS) 共有とも呼ばれます (たとえば Samba など)。次に、フォルダまたは USB デバイスを、このトピックの説明に従って ztC Edge システムのホスト オペレーティング システムにマウントします。ztC Edge コンソールでエクスポートを開始すると、ztC Edge システムによって VM が標準の Open Virtualization Format (OVF) および仮想ハード ディスク (VHD) ファイルとして保存されます。
- ソース VM をエクスポートするにはこれをシャットダウンする必要があるので、このプロセスのために計画的なメンテナンス期間を設けることを検討してください。
- エクスポートにかかる時間はソース VM にあるボリュームのサイズと数、およびネットワーク帯域幅によって異なります。たとえば、20 GB のブート ディスクが 1 つある VM を 1 Gb ネットワークで転送するには約 30 分かかります。
- エクスポートした後で VM を引き続き使用する場合には、ターゲット システムへのインポート時に必ず別の MAC アドレスおよび IP アドレスを設定してください。
- エクスポートの処理中に ztC Edge システムがプライマリ PM からセカンダリ PM に切り替わった場合、そのプロセスは失敗します。この操作はシステムの継続運用に影響することはありません。ネットワークマウントされたフォルダから部分的にエクスポートされたファイルを削除して、もう一度ファイルをエクスポートすることができます。
- エクスポートできる vfat ファイルの最大サイズは 4 GB です。4 GB を超えるサイズの vfat ファイルをエクスポートしようとすると、操作が失敗します。
- Linux ベースの VM では、VM を別のシステムにエクスポートするときに /etc/fstab ファイルを変更する必要はありません。
- 古いリリースの Ubuntu を実行している Ubuntu ベースの VM では、必要に応じて VM をエクスポートする前に /boot/grub/grub.cfg ファイルを編集して gfxmode パラメータを text に変更する必要があります (たとえば set gfxmode=text)。これを行わないと、新しい VM のコンソールが別のシステムでハングすることがあります。マイグレーションの後、ソース VM で元の設定を復元できます。
- エクスポートを実行する前に VM をシャットダウンする必要があります。
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エクスポートの保存先を準備します。
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USB デバイスを使用する場合、システムの現在のプライマリ ノード ([物理マシン] ページに noden (プライマリ) として表示されます) にデバイスを挿入します。システムに USB デバイスが表示されることを確認します。[物理マシン] ページに移動します。デバイスを挿入したノードをクリックして、下部パネルで [USB デバイス] タブを選択します。挿入した USB デバイスがタブに表示されることを確認します。
- Windows/CIFS 共有または NFS エクスポート用のネットワークマウント フォルダを使用している場合、環境内のエクスポートされた VM を保存できる場所にそのフォルダを作成します。ファイルの転送が許可されるよう、ネットワークマウント フォルダの完全な読み書き権限を設定するか、Windows/CIFS 共有の場合は、その共有をホストするシステム/ドメインの特定のユーザに読み書きのアクセス許可を割り当てます。NFS エクスポートや CIFS 共有の URL またはパス名、および CIFS 共有のユーザ名とパスワードを記録します。これは VM をエクスポートするときに使用します。
エクスポートする VM を保存するのに十分なストレージがあることを確認します。
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また、Windows ベースの VM には Windows 固有の準備を行う必要があります。

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ztC Edge コンソールを使用して ztC Edge システムにログオンします。
- [仮想マシン] ページで、エクスポートする VM を選択します。
- [コンソール] をクリックして VM のコンソールを開き、Windows ゲスト オペレーティング システムにログオンします。
- 「Windows ドライブのラベルを管理する」を参照して、すべてのボリュームのラベルが正しいことを確認します。
- Windows システム準備ツール (Sysprep) を実行してゲスト オペレーティング システムを再展開用に準備します。

- ztC Edge コンソールを使用して ztC Edge システムにログオンします。
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[仮想マシン] ページで、エクスポートする VM を選択して [シャットダウン] をクリックします。VM がシャットダウンするのを待ちます。「[仮想マシン] ページ」を参照してください。
- VM を選択した状態で、[エクスポート] をクリックしてエクスポート ウィザードを開きます。
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次のいずれかを選択します。
注: [マウント] ボタンを使ってロケーションを既にマウントしてある場合 (「ztC Edge システム上の USB デバイスまたはネットワークマウント フォルダをマウントする」を参照)、エクスポート ウィザードに、マウントされているデバイスの URL が緑で表示されます。これを変更するには、[変更] ボタンをクリックします。-
Windows 共有経由でデバイスをマウント (CIFS/SMB)
エクスポートの保存先は CIFS 共有上のフォルダ内です。[ユーザ名]、[パスワード]、および [レポジトリ] に値を入力します。[レポジトリ] に、「\\<マシンの URL>\<共有名>」の形式で値を入力します (例: \\192.168.1.34\MyExportVMs)。
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NFS 経由でデバイスをマウント
エクスポートの保存先は NFS 経由でアクセスするリモート システム上のフォルダ内です。[レポジトリ] の値はリモート システムの URL で、「nnn.nnn.nnn.nnn」の形式で入力します (http:// や https:// は含めません)。
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USB をマウント
[USB パーティション リスト] で、プルダウン メニューからパーティションを選択します。
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- [エクスポート パス: /mnt/ft-export:] で、VM をエクスポートしてその OVF および VHD ファイルを保存する場所のパスを入力します。たとえば、VM を ocean1 という新しいフォルダにエクスポートするには、ocean1 と入力します。
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[マウント] をクリックします。
マウントに成功した場合、[デバイス URL] の下にレポジトリが表示されて [VM のエクスポート] ボタンがアクティブになります。そうでない場合はアラートが表示されます。
- [エクスポートするブート ボリューム] および [エクスポートするデータ ボリューム] の下で、含めるボリュームを選択します。(ブート ボリュームは必須です。)
- [VM のエクスポート] をクリックして VM をエクスポートします。
エクスポートする VM の [サマリ] タブの [エクスポート ステータス] で、エクスポート状況を監視できます。進捗状況はエクスポート全体および各ボリュームにおける比率 (%) で報告されます。プロセスが完了すると、[エクスポートを正しく完了しました] というステータスに変わります。
エクスポートをキャンセルするには、[エクスポート進捗状況] のパーセント値の横の [キャンセル] をクリックします。ダイアログ ボックスが開き、キャンセルを確認するよう求められます。キャンセルするには [はい] をクリックします。
ztC Edge システムは、まず VHD ファイル (ボリューム) をエクスポートしてから、OVF ファイルをエクスポートします。フォルダに OVF ファイルが表示された段階でプロセスの完了を確認できます。
エクスポート プロセスの後に ztC Edge システム上の OVF ファイルや VHD ファイルをインポートしたり復元するには、「OVF または OVA ファイルをインポートする」を参照してください。
デバイスをアンマウントするには、「ztC Edge システム上の USB デバイスまたはネットワークマウント フォルダをマウントする」を参照してください。

エクスポート プロセスで発生した問題を解決するには、必要に応じて以下の情報を参照してください。
ztC Edge システムからのエクスポートをキャンセルしたり、エクスポートが失敗した後でクリーンアップするには
エクスポート フォルダから VM ファイルを削除するか、その後で行うエクスポート用に新しいフォルダを作成します。